ライブコマースは、ライブ配信で商品を紹介して購買につなげる販売手法です。商品の魅力を動画で伝えられるのに加え、リアルタイムで視聴者のコメントに回答できるメリットがあります。
動画映えする商品はライブコマースと相性が良く、食品もそのひとつです。ライブ配信なら、味やにおいといった食品の魅力を、音や動き、出演者の表情でイメージしやすくなります。
この記事では、食品ジャンルのライブコマースについて、メリット・実施の流れ・実施例の3点を解説します。満足のいく結果を出すために、食品のライブコマースを実施する際にご一読ください。
他の記事では、同様にアパレル商材、コスメ・化粧品のライブコマースについても解説しています。
ライブコマース全般についてはこちらの記事もご参照ください。
Contents
食品ならシズル感伝わるライブコマースが最適解

ECで食品を販売している企業の方ならご存知かと思いますが、「シズル感」を意識して商品画像や説明文を作成しますね。シズル感とは、おいしそうに見せる演出方法のことです。お肉が焼けるジュージューいう音を表す英単語「sizzle」が由来となっています。
ECサイトでは特に「おいしそう」に見える写真の撮影に注力しているのではないでしょうか。実際に調理して湯気を写り込ませたり、みずみずしさを表現するために氷や水滴を用意したりして、写真撮影には手間がかかります。
しかしライブ配信なら、普通に配信するだけでも、音や動きで余すところなく食品の魅力を伝えられます。調理する過程や試食したときの反応や表情で、視聴者に「おいしそう」が伝わります。
さらに、ライブ配信の映像からショート動画を作成し、広告や商品ページに二次利用できる点も見逃せません。食品ジャンルの場合、シズル感のある写真を撮るのはなかなか大変です。何パターンも撮る余裕がなく、同じイメージ写真を使いまわしているかもしれません。
ライブ映像を利用すれば、商品ページに新たなイメージ画像や動画を追加していけます。販売後も商品ページを更新することで、新たなターゲット層を開拓できる可能性が高まります。
食品ジャンルでライブコマースを実施する5つのメリット

食品ジャンルでライブコマースを実施するメリットは多岐にわたりますが、なかでも特に実感できる5つのメリットを紹介します。
視覚や聴覚に訴えられる
ライブコマースなら、動画だからこそわかる食品の魅力が伝わります。
湯気や水滴といったシズル効果は、食品の魅力を伝えるうえでマストです。動画なら、揺らめく湯気や飛び散る油、流れる水滴、伸びるチーズなど、さらに動きをプラスできます。
視覚情報にお肉が焼ける音や氷が当たる音などが合わされば、より「おいしそう」が伝わるでしょう。視聴者自身のこれまでの経験から、視覚や聴覚をきっかけににおいや味を想像してもらえます。
作り手の思いを伝えられる
作り手の思いをきちんと伝えられる点も、ライブコマースならではの良さだといえます。
スーパーで売っている野菜のラベルに、生産者の名前と顔写真が印刷されているのを見たことはないでしょうか。作り手の顔が見えることで、買い手は「こんな人が作ったんだ」と安心できます。これは野菜や果物だけでなく加工品でも同じです。ライブコマースなら、作り手自身の言葉で商品企画の意図やそこに込めた思いをより丁寧に説明できます。
「話す」ことができるライブ配信だからこそ、商品の良さをさまざまな角度で最大限に伝えられます。
購入後を想像してもらえる

1枚の写真では伝わらない産地情報や調理法などを伝えられるのも、ライブコマースのメリットです。調理の工程を見せることで、届いた後に自分が料理するイメージを持ってもらえます。
初めて見る食品は味が想像できないため、「これっておいしいのかな?」「どう料理するのかな?」という疑問があるとなかなか購入に至りません。ライブコマースなら、その点をしっかりケアして購入を後押しできます。
一般的ではない食材や「塩アイス」のような珍しい組み合わせの食品なら、食レポ配信が有効です。食べた人の実際の言葉や反応があれば、視聴者が味を想像しやすくなります。
マーケティングに活用できる
ライブコマースは、直接的な販売効果以外にもさまざまなメリットがあります。とくに日本では「マーケティング」手法としてのライブコマースが有効です。
ライブコマースを実施すると、メーカーや販売側に新しい発見があります。テイラーアップが手掛けたライブコマース事例では、「意識の高い女性」をターゲットにしたオーガニックシリアルに対し「糖質が少ない」「妊婦でも食べられそう」など意外なコメントが集まりました。
想定と違うターゲットからのコメントは、広告クリエイティブやライブ配信の企画に活かせます。この食品メーカーでは、上記のコメントに基づいたユーザー層向けの広告コピーも作成し、ABテストに活用したところ、CPA(顧客獲得単価)高騰の改善にも効果が見られました。
ライブコマースに絡めた商品を考えられる
食品ジャンルでは、ばら売り・まとめ売り、箱詰めギフトなど、お客様のニーズに合わせて商品を展開できます。「ギフト用商品」「お試し品」「訳アリ・B品」など、ひとつの商材で複数の商品を展開できるのは食品ジャンルならではです。
例えば、以下のような商品・ライブ配信の企画が考えられます。
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商品そのものをライブコマースの企画に合わせて展開できるので、ライブ配信・商品・広告クリエイティブ・ランディングページなど、トータルで売りにいけます。
成功するライブコマースのポイント《食品編》

ライブコマースは、ライブ配信とECを組み合わせた販売手法です。販売へつなげるためには、ライブ配信だけでなく、EC環境も整える必要があります。事前準備や配信後の効果分析まで含めると、やることは多岐にわたります。
以下の表で、ライブコマース実施時に準備することや考えておくことを項目ごとにまとめました。
| 事前準備 | 配信内容 | 配信環境 | EC環境 | 配信直前 | 配信後 |
| ・配信の目的を決める
・ターゲットを決める ・プラットフォームを決める |
・企画を立てる
・台本を作る ・出演者を決める |
・配信場所
・配信時間帯 ・配信時間 |
・購入動線
・在庫管理 ・決済システム |
・テスト配信
・配信を予告する |
・アーカイブのシェア・お礼の投稿
・ライブ配信データの分析 ・ライブ映像の再利用 |
それぞれの具体的な内容に関しては「【ゼロから始めるライブコマース】企業が知っておきたい基本と導入ステップ」記事の「ライブコマースの始め方~準備と配信方法」で詳しく紹介しています。
ここからは、食品ジャンルで特に重要なポイントを3点ご紹介します。ポイントを押さえておけば、自走するにしても外注するにしても「何をやるべきか」がわかりやすくなります。
伝え方を決める
ライブコマースでできるのは商品紹介だけではありません。その場で売ることを目的としない「ライブコミュニケーション」は、視聴者とのコミュニケーションやブランド認知に有効です。まずは配信の目的を明確にして、向かう方向とゴールを決めることが重要です。
続いて、配信の目的に合わせて「伝わる企画」を考案しましょう。
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たとえば、上記のような企画が考えられます。具体的な企画例は次の見出しで紹介しますので、あわせてご一読ください。
企画が決まると、ふさわしい出演者と配信場所も決まってきます。たくさんの商品を紹介したい場合は、スタジオやショップから配信するのもよいでしょう。食品ジャンルなら、畑や生産工場などのロケも有効です。
企画によって伝えたいことも違います。企画内容に合わせた出演者をアサインしましょう。
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食レポなら知名度があるインフルエンサー、アレンジレシピを考案してもらうなら料理家など、適した出演者は企画によって変わります。
今後の定期的な配信を視野に入れるなら、社員をライブコマ―サーとして育成するのもひとつの方法です。ライブコマ―サーは、ライブ配信で売ることに特化した人を指します。テイラーアップが提供するライブコマーサー研修「LIVURU EDUCATION」なら、配信のテクニックが身に付きます。
配信プラットフォームを併用する

ライブコマース配信プラットフォームは、大きく分けて以下の3種類があります。
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出店しているモールに機能やシステムがあるなら、モールのライブコマースに参加しましょう。すでにあるEC環境にあわせて、SaaS型とECモール型を検討してみてください。 多くの人に配信を届けたいならSNS型の「インスタライブ」がおすすめです。
実際のところ、どのプラットフォームを選ぶにしても、インスタライブは併用したほうが良いでしょう。なぜなら、ECサイト運営においてSNSの活用は必須で、日ごろのSNS運用をそのままライブ配信の集客につなげられるからです。
ただし、インスタライブは視聴者数やコメント内容のデータが配信終了後に消えてしまいます。次のライブ配信やマーケティングにデータを活かすなら、テイラーアップの「snsforce」の導入がおすすめです。snsforceを導入すれば、ライブデータを分析して売り上げアップにつなげられます。
ライブ映像を二次利用してコンテンツ拡充
ライブ配信の映像は、アーカイブ配信やショート動画として配信後の二次利用が可能です。サイトのコンテンツとして充実させるだけでなく、ライブ映像をもとにしたショート動画は広告素材にも使えます。
おいしく見せるために調理して撮影するのは何度もできることではありません。そのため、商品ページや広告、TOPページのバナーなどがすべて同じ画像の使いまわしになってしまいがちです。
ライブコマースを実施すれば、ライブ映像からショート動画やシズル感のある画像を切り出せます。
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上記のような複数の切り口を、1回の配信からいくつも取り出して見せられます。
切り口によって商品ページや広告での訴求ポイントも変わるので、本来のターゲットとは違う層に向けた打ち出しも可能です。ライブ配信の流れに沿ったLP(ランディングページ)制作も含め、プロモーション施策を考えられます。
インスタライブのショート動画なら、テイラーアップの「Livuru shorts」をご検討ください。テイラーアップのみが取得できる視聴データを分析し、最適化されたショート動画を制作いたします。同様に、ライブ配信をもとにしたLP制作実績も豊富です。ライブ配信後の二次利用も含めた戦略と制作はテイラーアップにお任せください。
食品ジャンルのおすすめライブコマース実施例

ここからは、テイラーアップの事例を交えながら、食品ジャンルにおすすめのライブコマース実施例を紹介いたします。
食品ジャンルに限らず、日本のライブコマース成功事例は以下の記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
▼【ライブコマースの成功事例まとめ】自社で再現する方法を解説
実演販売風の商品紹介ライブコマース
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ライブ配信の良さは、調理の様子をリアルタイムで見せられることです。実際に商品を調理する過程や試食を配信すれば、調理・アレンジ方法やおいしさをわかりやすく伝えられます。さらに、購入後に自分でどう料理するか、どう活用するかをイメージできるため、購入ハードルも下げられるでしょう。
ライブコマースの実施で売上を大きく伸ばした、テイラーアップのクライアント事例を紹介します。
大手食品メーカーA社様では、新ブランドを立ち上げ当時、1日1万円の広告費をかけて1件売れるかどうかという状態でした。ところが、料理家のライブ配信を実施すると、実に330件もの売上が発生しました。結果的に過去最高の1日売上となり、ライブコマースの有効性を示した事例のひとつです。
商品の良さが伝わる生産者インタビュー
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口に入る食品に対して安心・安全を求める人はたくさんいます。生産者の顔を見せるのは、食品への安心感を抱いてもらうひとつの方法です。それに加えて、生産者自身の口から食品に対する思いを語ってもらえれば、ほかの商品との差別化もできます。
加工品に関しても、製造過程のこだわりや苦労話など語れることはたくさんあります。商品がお客様の手元に届くまでの経緯や工夫などを伝え、商品に付加価値をつけましょう。
リアルタイムで視聴者とコミュニケーションをとれるのは、ライブコマースの大きなメリットです。配信中にコメントを募って回答するなど、視聴者にインタビュアーの役割を任せるのもライブコマースの企画として有効です。
お店に食べに来てもらう店頭誘致ライブ
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多くの企業がライブコマースを実施しているインスタライブは、スマホがあれば場所を選ばずどこでも配信が可能です。実店舗で配信すれば、OMO(オンラインとオフラインの融合)施策としても有効です。
「snsforce」は、インスタライブの視聴者にDMを自動的に送信できます。大手外食チェーン企業B社様のケースでは、店舗と親和性の高いインフルエンサーにsnsforceを導入し、コメントをした方にクーポンをDM配信しました。その結果、通常0.3〜0.4%のエンゲージメント率が約2.4%まで伸びています。
インフルエンサーによる店頭体験とそのPR、snsforceのDM機能で、単に店舗紹介する以上の効果を引き出せた好例です。
顧客生涯価値を上げる双方向コミュニケーション配信

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ブランドのキーコンセプトやそこに込めた思いをきちんと伝えると、LTV(ライフ タイム バリュー)の向上につながります。商品やブランドの思いを理解することで、視聴者側に購買動機が生まれるからです。
LTVは顧客生涯価値のことで、自社との取引で生涯にわたって顧客がもたらす利益を意味します。LTVを高めるには、購買頻度や顧客満足度の向上が必要です。
「LIVURU」の導入事例として紹介している大手お菓子メーカーC社様は、ブランドメッセージの「家族の絆」をテーマにライブ配信を企画しました。その結果「明日コンビニで買います」といったコメントもあり、ライブコマース外での接点を広げることに成功しています。
大手飲料メーカーD社様は、人気インフルエンサーやタレントを起用し、ブランドメッセージに絡めたコンテンツを展開しながら視聴者参加型の配信をしました。出演者の集客力もあり、当初の課題だったアカウント発信力の向上に加え、既存フォロワーのエンゲージメント強化と新規フォロワーの獲得もかなった形です。
コミュニケーションを重視した配信では、インフルエンサーの集客力に依存して新規顧客を獲得するのも有効です。新商品の周知にも効果があるでしょう。
ユーザーのアイデアを募集する参加型配信
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「レシピ募集」も視聴者に参加してもらえる企画です。基本の調理方法を紹介するライブ配信を実施し、そこでアレンジレシピを募集してみましょう。実際に調理して試食するところまで企画しておけば、次の配信視聴につなげられます。
レシピ募集に伴い、プレゼント企画や限定商品の販売をするのも一案です。「お試し1,000円」「型崩れB品プレゼント」「フードロス軽減ワンコイン」といったライブコマース限定商品を作れば、レシピ考案のための材料をお得に提供できます。
さらに、どのレシピを調理するか人気投票したり、試食してグランプリを決めたりして、レシピ募集からさまざまな形に発展できます。ワインと食品のベストマリアージュなど、組み合わせの人気投票も視聴者がコメントしやすく盛り上がりやすいでしょう。
疑似旅行で魅力を伝えるデジタルツアー
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食品の場合、素材の状態で魅力を伝えられます。そのため、スタジオや店舗でなく、畑や漁場などの生産場所でも魅力的な配信ができます。
ロケ配信で名所を回りつつ、地方の特産品を紹介するのもおすすめです。名所とお土産や特産品を紹介すれば、旅行感覚で非日常感を楽しんでもらえるでしょう。
テイラーアップの事例では、大手焼酎メーカーE社様が酒蔵からライブ配信しています。作り手の声を紹介するだけでなく、焼酎と料理のペアリングやクラフトビールのPRを2回シリーズで配信しました。
酒類の販売にはさまざまな規制があるため、酒造メーカーや醸造所のライブ配信では販売ができません。そのため、LPへの誘導などの導線を工夫する必要があります。E社様の事例では、リアルイベントで集客ができないという課題がありましたが、ライブコマースの実施によりECの購買数増加に成功しました。
生産場所だけでなく、加工品の「工場ツアー」や「キッチン見学」も視聴者に楽しんでもらえます。作る場面をそのまま見せられるのは、食品ジャンルならではのメリットです。
ライブコマースなら食品の魅力を五感に伝えられる

味や食感、においといった食品の魅力は、ECではなかなか伝わりません。ライブ配信なら音や湯気などの動きまでしっかり伝わります。そして、音や動きが伝われば、視聴者は過去の経験から味や食感、においを想像できます。動画で見せられるライブコマースは、食品の魅力を伝えるのに最適だといえるでしょう。
また、ライブコマースを通じて顧客とコミュニケーションをとることで、顧客満足度やエンゲージメントの向上を見込めます。ライブコマースを実施すれば、長い目で見たときに売上全体の底上げが可能です。
そして、ライブ映像からは、シズル感のある画像をいくつも切り出せます。それらを二次利用すれば商品ページや広告クリエイティブが充実します。見せ方を更新していけるため、これまでとは違ったターゲット層にもリーチできるでしょう。
具体的なライブコマースのやり方に迷う場合は、ライブコマースに関わるすべての工程をワンストップで任せられる「LIVURU」がおすすめです。仕組み化するための伴走支援や人手が足りない部分のフォローなど、貴社の状況に合わせてサポートします。
効果的なショート動画の作成、ライブ配信や広告と連動したLP制作などもお任せください。
▼質の高いライブコマースを実現できる「LIVURU」
ECにおいてSNS運用は必須なので、ライブコマースの主流であるインスタライブでの配信をおすすめします。Instagramなら、シズル感のある写真に加え、音や動きが伝わるインスタライブやリール投稿での集客も可能です。
「snsforce」なら、本来は消えてしまう視聴者数やコメント内容などのライブデータをすべて残せます。視聴者の生の声であるコメントは、さまざまな場面で活かせる貴重な情報です。
「マーケティング」手法としてのライブコマース効果も重要なので、データ取得と分析のためにsnsforceの導入をご検討ください。
▼顧客の声を購買・売上につなげる「snsforce」

