ライブコマースに出演する「コマーサー」「KOL」「インフルエンサー」の違いとは 【snsforce】

これから初めて「ライブコマース」に取り組む企業にとって、分かりにくいものの1つが「出演者の種類」ではないでしょうか?

 

皆様も以下のような名称を耳にしたことがあるかと思います。

 

  • ライブコマーサー(コマーサー)
  • KOL
  • インフルエンサー
  • ライバー

 

一見似ていますが、それぞれ得意なこと・向いている商品や配信のタイプが少しずつ異なります。

 

今回は、その中でもライブコマースに特化した出演者である「ライブコマーサー」について取り上げ、他と比較しながら解説します。

 

  • KOL、インフルエンサー、ライバーとの違い
  • ライブコマース出演者の選び方と注意点
  • 社内と外部、どこから選ぶのがベストか

 

などについて知り、自社の方向性に合った最適な出演者を選ぶためのヒントになれば幸いです。

 

ライブコマース自体については以下の記事で基礎から始め方まで詳しく紹介しています。
【ゼロから始めるライブコマース】企業が知っておきたい基本と導入ステップ

 

ライブコマーサーとは、プロの「ライブコマースの売り手」

ライブコマーサー(略してコマーサーと呼ばれることもあります)とは、ライブコマースを通して商品やサービスを紹介・販売するプロの出演者のことです。

 

報酬は時給制・売上に応じた成果報酬・事務所へ出演料を支払う・フォロワー数換算などさまざまです。

 

コマーサーの経験や実績、フリーランスか事務所に所属しているかなどによって報酬額は異なり、時給にして1,500円~5,000円以上とかなり幅があります。

 

「一般的に認知された商品」や「画面でビジュアル的に理解しやすい商品」が、幅広いジャンルの配信に長けたライブコマーサー向きで、具体的には化粧品、食品、アパレル(洋服やファッション小物)、家電、美容器具などがあげられるでしょう。

 

ライブコマーサーは商品を紹介するだけではなく、詳細説明から視聴者へのコメント対応、そしてコンバージョンまで意識して進行できるスキルを備えており、安心して配信を任せられます。

 

ただ、ライブコマーサーの層が厚い中国などと比べて、日本ではKOLやインフルエンサーの方が圧倒的に多く、まだライブコマースの進行を任せられる人材は数少ないのが現状です。

KOL、インフルエンサー、ライバーとの違い

ライブコマーサーと似た存在に「KOL(Key Opinion Leader)」「インフルエンサー」「ライバー」があります。

 

簡単に説明すると下記の通りです。

 

  • KOL(Key Opinion Leader)とは「その道の専門知識を持った信頼できる商品紹介者」
  • インフルエンサーとは「影響力の大きい人気者」
  • ライバーとは「ファンの投げ銭で稼ぐ配信者」

 

1人の人が上記のライブコマーサー・KOL・インフルエンサーを兼ねている場合もあります。

 

まずは、それぞれの費用感や向いているライブコマースの種類などを解説します。

 

KOL(Key Opinion Leader)とは「その道の専門知識を持った、信頼できる商品紹介者」

KOLとはケーオーエルと読み、「Key Opinion Leader(キーオピニオンリーダー)」の略称です。

 

もともとは医療業界でも使われていた言葉ですが、ライブコマースにおいては専門性と影響力を持つ人という意味で使われます。特定の分野で「この人の薦めるものなら間違いない」と視聴者に認知されており、ライブコマースが盛んな中国では有名なKOLが大勢います。

 

KOLはそのジャンルのエキスパートのような存在かつ知名度がある人を指すため、出演料は高額になりがちです。1回の出演で数十万から数百万以上かかるケースもありますが、そのぶん視聴者数や購入額は期待できます。

 

KOLが紹介する商品は、サプリメントやコスメなど「画面だけでは他と差別化しにくい商品」や「深い知識を持つ人が紹介すると説得力が増す商品」に適しています。

 

▼【KOL活用事例】ファミリー層のターゲットに向け、自社製品の熱烈なユーザーであるファミリー系KOLを起用した結果、通常の30倍の視聴者が集まり、HPでは伝えきれないユーザービリティや「推しポイント」を4万人に向けて伝えることに成功!事例はこちらから↓

https://livuru.jp/column/post-41/

 

インフルエンサーとは「影響力の大きい人気者」

インフルエンサーとは、SNSなどで一定数以上のフォロワーに指示されていて発言に影響力のある人たちをいいます。定量的な定義はありませんが、数千〜数万人以上のフォロワーがいる人が多く、100万人以上のフォロワーがいるとトップインフルエンサーと呼ばれるようになります。

 

インフルエンサーはコマーサーやKOLのように商品知識や販売テクニックに長けているわけではありません。知見や販売術よりも、本人の魅力でファンに購入を促す傾向にあります。(※KOLを兼ねているインフルエンサーはこの限りではありません)

 

出演料はフォロワー数で変わることが多く、フォロワー数が1万人未満のナノインフルエンサーは「フォロワー数×2〜4円」が相場といわれています。トップインフルエンサーになると1回の出演で百万円を超えることもあります。

 

インフルエンサーを起用すると売上が期待できる商品は「SNSで話題になりそうなもの」、いわゆる「インスタ映え」「バズ」が狙えそうな目新しい商品や、「そのインフルエンサーのイメージに合うもの」つまりママタレントであれば育児関連のグッズなどです。

 

▼【インフルエンサー活用事例】ルミネ立川スイーツフロアのリニューアルに際し、インフルエンサーを起用したライブコマースを実施。インフルエンサーからのDMが届く仕組みにより、配信中のコメント数は通常の最大220倍となり、高いリーチ数と集客を実現しました。事例はこちらから↓

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000073051.html

ライバーとは「ファンの投げ銭で稼ぐ配信者」

「ライバー」とは、トークや歌・ゲーム配信などのエンタ-テインメントを用意して、視聴者からのいわゆる「投げ銭(視聴者からライバーへ応援や感謝の意味を込めて贈るギフトポイント)」で収入を得ている配信者です。

 

ライバーは基本的に商品を売るのではなく、自身の魅力を売り物にしています。ライブコマースへの出演例はまれですが、日常的に生配信を行っているためアドリブやコメントへの対応力は高く、自社の商品との相性がよければ起用を検討しても良いかもしれません。

 

【ライブコマース出演者の分類】※1人で兼ねる人もいます

ライブコマーサー KOL(キー・オピニオン・リーダー)
スキル:〇 ライブコマースのプロ スキル:〇 ライブコマースのプロ
専門性:△ 初めてのジャンルでも、依頼を受ければ詳しくなってくれる 専門性:〇 特定分野のスペシャリスト
知名度:△ ケースバイケース 知名度:〇 その分野では超有名人
インフルエンサー ライバー
スキル:△ ライブコマースのスキルは人それぞれ スキル:△ 配信そのものには慣れている
専門性:△ 特化ジャンルのある人もない人もいる 専門性:× 基本的にライブコマースはしない
知名度:〇 数百万人のフォロワーがいることも 知名度:〇 多くの熱烈なファンがいる

ライブコマース出演者の選び方と注意点

ライブコマースの企画を立てる段階で、出演者をどのような基準で選べばいいのかお悩みではないでしょうか?

 

そこで、内部と外部のどちらから出演者を選ぶべきか、外部の場合は誰に依頼するのがベストなのか、選び方のポイントを解説します。

社内スタッフと外部出演者、どちらを選ぶ?

 

ライブコマース出演者には大きく分けると以下の2パターンがあります。

 

  • 社内の人材に任せる
  • 外部に委託する

 

社内・社外の人材の種類とそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

 

社内から出演する場合の選択肢と注意点

 

社内スタッフが出演する場合、選択肢は以下のようになります。

  • 社員
  • 店舗スタッフ
  • 開発者
  • 生産者 など

 

(原材料を委託している農家の方などは厳密には外部人材ですが、ここでは社内という位置付けにしています)

 

社内スタッフが出演する場合、外部依頼と比べ低予算でのライブが可能です。打ち合わせなども密に行うことができ、自社製品であるため売る意欲も高いでしょう。

 

社内の人間を起用するときのデメリットは、彼ら彼女らは配信のプロではないため、個人の得意不得意でライブコマースのできばえが左右されがちなことです。配信の質を保つため「台本をきちんと用意すること」「生放送に対応できるようにリハーサルをすること」を徹底しましょう。

 

以下に内部スタッフのタイプごとの特徴や、向いている配信タイプを紹介します。

特徴とメリット 向いている配信
社員 ・商品知識以外に開発・製造・お客様の声なども知っている

・打ち合わせの時間が取りやすい

・1回の放送で複数の自社商品を扱う配信
現場の店員 ・顧客との距離が近く親近感がある

・販売スキルがある

・洋服や雑貨など、店舗での接客経験を生かした配信
開発者 ・開発経緯や専門知識を語れる

・自分の作ったものを売りたいという気持ちが強い

・専門的な知識を生かした配信

・開発エピソードを伝える配信

生産者 ・生産しているものに対して熱意がある

・生産の現場が垣間見える

・生産者の顔が見えると魅力や説得力が増す食品や手工芸品の配信

 

外部に依頼する場合の選択肢と注意点

 

外部に出演を依頼する場合、選択肢はおもに以下のようになります。

 

  • ライブコマーサー
  • インフルエンサー
  • KOL
  • 芸能人 など

 

外部に依頼するとき、必ずおさえておきたい3つの条件は「自社の商品を本当に使ってくれたか」「心から良いと思っているのか」「日頃の発信の方向性が自社とマッチしているのか」です。

 

商品説明をしているライブコマ-サーやインフルエンサーが実際に商品を使って心から良いと思っているのかどうか、動画や配信を見慣れたいまの視聴者はすぐに見抜きます。

 

編集の効かないライブ配信であればなおさらで、過去には、あるライブコマースに出演中の芸能人が、あまり好きではない食品を「おいしいですね」と食べた直後にお茶で口をすすいでいる姿が映し出され、炎上したという例もあります。

 

お菓子を扱う企業であれば、日頃から「スイーツが好き」と発信している人に依頼すればこういった失敗は避けられますね。

 

上記をふまえた上で、さらにライブコマーサーが良いのか、KOLやインフルエンサーが良いのかを絞り込んでいきましょう。そのために、外部出演者の特徴やどんな配信に向いているのか紹介します。

特徴とメリット どんな配信に向いているか
ライブコマーサー ・アドリブ力やコメント対応力が高い

・ライブコマースについての知識がありコンバージョンまで意識できる

・幅広いジャンルの商品を売りたいとき

・初回など慣れていないスタッフが多い現場

インフルエンサー ・個人にファンがついているので、集客が期待できる

・SNSでのライブ配信に慣れている

・日頃の発信とマッチした商品

・新たな購買層がほしいとき

KOL ・専門的な知識があり、発言に説得力がある ・家電やコスメなど、専門的で豊富な知識が生かせる商品
芸能人 ・エンターテインメント性のある発信ができる ・多くの視聴者を呼びたいとき

・その芸能人のキャラに合った商品

まとめ:ライブコマーサーや他の出演者の違いを知って、最適な選択を

今回は、ライブコマーサーやKOL・インフルエンサーなど、区別が難しいライブコマースの出演者について解説しました。

 

それぞれの違いが分かれば、自社のやりたい方向性に合ったキャスティングができ、さらなるユーザー満足度や売上の向上が見込めます。

 

とはいえ、初めのうちは出演者の選び方に迷うこともあるかと思います。

 

  • 社内外の誰が出演するべきか決めかねている
  • 「こういう人に出演を頼みたい」と思っても探し方が分からない
  • 出演者とのつながりがなく、どう依頼すればいいのか分からない
  • 打診してみたものの予算が折り合わない
  • 出演してくれても、思っていたのと違った

 

このような時は、ライブコマースを企画から実施まで支援するLIVURU(ライブル)をぜひご活用ください!

 

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コラムの監修者

和田英男/COO

株式会社幻冬舎出身。新規事業設立、上場企業の幹部、外資消費財メーカー/家電メーカーのデジタル領域PR等の経験を通じ、2020年に株式会社TailorApp設立。国内での多くの企業が失敗し続けてきたライブをコマース軸からマーケティング/データ軸に切り替え、様々な企業を支援。そのノウハウを大手メーカーや代理店に対する講演やDX研修、記事執筆の活動も行う。

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