これからライブコマースへの取り組みを検討している企業や、ライブコマースを始めたばかりの企業の担当者の皆様は、成果を出すために「何がライブコマースで売れるのか」を気にされているのではないでしょうか?
実際のところ、比較的ライブコマースで売りやすい商品もあれば、反響を得にくい商品やサービスも存在します。
しかし、最終的に売れるかどうかを決めるのは、商品そのものとは限りません。実はそれよりもはるかに大切な要素が1つあります。
それは「どう売るか」です。
そこでこの記事では
- ライブコマースと通常のECの違い
- ライブコマースで売れる商品サービスのジャンル
- ライブコマースにあまり向かない商品サービス
などを紹介します。御社の商品がライブコマースに向いているかの判断にお役立てください。
もしライブコマースにはあまり向かない商品だったとしても、ストーリーや思いを乗せたライブ配信を行った結果、共感した顧客が購入してくれる可能性は充分にあります。
この記事でライブコマースで成果を出すための売り方を知り、実践いただければ幸いです。
今すぐライブコマースを始めたい方は、企画からキャスティング・配信・改善まで一気通貫でサポートする「LIVURU」もぜひご活用ください。
Contents
ライブコマースと通常のECの違い
ライブコマースに取り組む企業では、すでにEC(オンラインショップ)で自社商品の販売をおこなっていることも多いかと思います。
ではライブコマースでもECで売れている商品を売ればいいのか……というと、実は必ずしもそうではないんです。
なぜかというと、ECとライブコマースでは顧客からの商品の見え方や疑問の解消方法、「これを買おう」と決めるきっかけなど、購入にまつわる体験が大きく異なるからです。
例えば、ECでワンピースを選ぶとすると、ユーザーは静止画像の状態で「いいな」と思った商品に目を留めて、詳細ページを開き「身長150㎝で足首が隠れるくらいの丈感です」「しっかりした生地なので真冬も着られそう」といった購入者の口コミも参考に疑問を解消し、最終的に納得して購入します。
一方で、ライブコマースでは配信を見ながら「動くとシルエットがきれい」と判断したり、その場で「モデルさんは身長何センチですか?」とコメントを送り疑問を解消できます。
このようなECとライブコマースの違いや特徴を知ったうえで、扱う商品の検討にすすみましょう。
両者の最大の違いは「双方向性」です。通常のECサイトは、商品の情報を一方通行で提示していますが、ライブコマースでは企業と顧客がお互いにコミュニケーションできるのが最大の特徴です。
ライブコマースでは視聴者は動画を見ながら「裏地を見せてほしい」とか「こんなスカートと合わせるとどんな感じですか?」など気になることをその場で質問できます。
ライブ配信だけの限定セットやキャンペーン、「何が起こるかわからない」という生放送ならではの臨場感もECにはない魅力です。
なお、映像を見ながら商品の説明を見て購入もできるというと、テレビショッピングを思い浮かべるかもしれませんが、テレビショッピングはライブコマースのような双方のコミュニケーションはできません。リアルタイムかつ距離の近いやり取りができるのはライブコマースならではです。
▼「ライブコマースとはなにか」「ライブコマースでモノが売れる仕組み」など、ライブコマースの全体像については下記の記事でさらに詳しく説明していますので、あわせて参考にしてください。
【ゼロから始めるライブコマース】企業が知っておきたい基本と導入ステップ
ライブコマースで売れる商品サービスのジャンルは?
ライブコマースでは、「化粧品」「衣料品」「日用品」「グルメ」など、手頃なサイズ感で、視聴者に対して実際の姿や効果をリアルタイムで見せられる商品は比較的売りやすいといえます。
実際、あるアンケート調査でも、ライブコマースで購入する商品のジャンルは「服」「家電」「コスメ」「インテリア」などが上位を占めていたことが報告されています。
たとえば化粧品なら、使用方法を実演しビフォーアフターを見せることで効果が視聴者に視覚的・直感的に伝わります。さらに成分や香りなど疑問があれば質問できるため、ECと比べてより納得感のある購入体験が叶います。
アパレル(衣料品)であれば、実際に着用して動く様子を見ることで、全体のシルエットやサイズ感も分かりやすく、デザインや生地の質感等に関する質問にもリアルタイムに回答が得られるのがライブコマースの魅力です。
さらに、大量生産できず流通に乗りにくいような商品こそ、ライブコマースで売るのに適しています。ライブコマースなら1個からでも売ることができ、広く共感者を募ることができるからです。
たとえば「非常に甘くおいしいが、粒が軸から外れやすいので生産する農家が少なく、地元でしか買えないブドウ」をライブコマース限定で販売すれば、それを承知の上で「ぜひ食べたい」と思う視聴者が集まりそうです。
また過去には、ラグジュアリーブランドが外商向けに、1点数百万円もする様々な商品を購入できるというライブコマースを実施した事例も存在します。
「他ではなかなか見ない」「個性的すぎてたくさん売れない」そんな商品があるなら、ぜひライブコマースで売ることをおすすめします。
ライブコマースにあまり向かない商品サービスもある?
では、「ライブコマースではあまり売上が期待できない」という商品ジャンルはあるのでしょうか?
結論からいうと、極端なBtoB商品でなければ、ほぼどんな商品やサービスでも「売れる」といえます。
例えば「特定の工業機械専用の部品」などはさすがに難しいですが、トレーニングジム向けのマシンを製造販売する企業が、ライブコマースで視聴者のリクエストを聞きながら家庭用にカスタマイズしたマシンを販売する……といったアイデアは無限に広がるのではないでしょうか。
しいて言うなら「ここだけ」の付加価値がないコモディティ商品(スーパーやコンビニなどで手に入るもの)は、ライブコマースでの販売にはあまり適していません。「近所でいつでも買える」からです。
しかし、コモディティ商品は直接的に売るのには向かないというだけで、視聴者とメーカーやブランドのコミュニケーションを目的としたライブコマースには十分に役立ちます。過去にも、全国どこでも売っている有名な飲料のパッケージリニューアルに合わせて、KOLを起用した5回連続のライブコマースを行った結果、視聴者からのコメントが2万件近く集まり、広い世代とのコミュニケーションに成功した事例もあります。
この、ライブコマースを「あえて売らずにコミュニケーションの場とし、共感を生む」という考え方を当社では「ライブコミュニケーション」と呼んでいます。
▼ライブコミュニケーションについては以下の記事にも詳しく書かれていますので、「うちの商品に当てはまりそうだ」と感じたらぜひ読んでみてください!
https://livuru.jp/column/purpose_of_livestreaming/
ライブコマースで売ってはいけない商品とは
各プラットフォームの規約で禁じられているものはライブコマースで販売できません。例えば、「著作権侵害など法に抵触するもの」「医薬品」「生体」などです。
(※プラットフォームとは:ライブコマースを実施するためのオンライン上の基盤やサービスを提供するウェブサイトやアプリケーションのこと)
プラットフォームによって多少規約が異なるため、企画する段階でプラットフォームの規約ルールを確認しておきましょう。
ここでは、代表的なプラットフォームの規約で禁じられているもの・行為を紹介します。
プラットフォーム | 規約 |
インスタライブ | ・性的サービスの提供
・薬物・医薬品 ・密猟または絶滅危惧種の生体 |
LIVEBUY | ・法に抵触する行為
・公序良俗に反する行為 ・知的財産権、名誉権、プライバシー権などを侵害する行為 ・暴力的差別的・反社会的な表現 |
SHOWROOM | ・特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、肖像権その他の他人の権利を侵害するもの
・コンピューターウィルスを含むもの ・異性交際を求めるもの |
楽天市場ショッピングチャンネル | ・法令で販売・所持が規制されているもの
・公序良俗、モラルに反するもの ・商品に関する契約等で譲渡・転売が禁止されているもの ・悪用されるおそれのあるもの |
具体的な例をあげると、楽天市場ショッピングチャンネルでは以下のようなものをライブコマースで扱うことができません。
- 高度管理医療機器の承認を得ていないコンタクトレンズ
- PSCマークのないレーザーポインター
- PSEマークのないモバイルバッテリー等
- 根拠のない「金運上昇」や「波動」等をうたった商品
また、「ライブコマース中の飲酒 」「運転中の配信行為」「サクラ行為(関係者が視聴者のふりをして商品の売れ行きが良い雰囲気を演出)」などは規約になくともモラル・マナーの観点から控えたほうが良いでしょう。
ただし例外として「日本酒の蔵元が銘酒を紹介しながら販売する」といったライブコマースも存在しますので、まずは自社の商品が規約に抵触していないか、各プラットフォームにご確認ください。
▼「自社の商品に最適なプラットフォームが分からない…」とお悩みなら、ライブコマースの企画から配信まで総合的に支援するサービス「LIVURU(ライブル)」がお手伝いします!
「何を売るか」から「どう売るか」へ
ライブコマースで商品を販売するとなると、どうしても商品選びに目が行ってしまうかと思います。
しかし、実は長期的にライブコマースで売上を上げていくためには「売り方」の方がずっと重要ということをぜひ覚えておいてください。
売り方が大事といわれても、具体的にどう売れば良いのか分からない…と思われるかもしれません。
逆説的ですが、おすすめの売り方は「ライブ配信内で、すぐに売り始めない」というものです。
たとえば敏感肌用のスキンケア用品を扱うのなら、まずは「季節の変わり目、ゆらぎ肌のケアは?」といったテーマで専門家を呼び、ライブ配信を行います。
あくまでも敏感肌の視聴者に喜ばれるような配信を目標とし、商品は最後に紹介するにとどめます。さらに、そこで「使いたい」というコメントした人だけに商品ページのURLを送信する…といった方法も取れます。
なぜそんな面倒なことをするかというと、理由は2つあります。
1つめは、売上(数字)最優先の売り方はユーザーに嫌われ、視聴中の離脱にもつながってしまうからです。購買動機以上に視聴動機を作ることが優先で、共感を得たりエンゲージメントを高めたりして信頼関係ができてから販売をはじめる方が、長期的に買ってもらえる可能性は高まります。
2つめは、必ずしもライブコマースの中で販売という形を取らずとも、ライブコマースはコミュニケーションの時間に徹し、購入は店舗でしてもらうという使い方もできるからです。実店舗にも商品展開している企業であれば、この売り方も検討してみてください。
このような「売る」をメインとしないライブのポイントは以下の4点です。
- PR感が前面に出ないようにする
- 視聴者が楽しめるものにする
- 視聴者のお悩みにその場で答える
- 共感できるストーリーを紹介する
まずは販売数よりも、視聴者がブランドや商品を好きになってくれる、コミュニケーションや共感が生まれる……そんなライブ作りを最優先して企画を立てましょう。
▼特定のコメントをトリガーに、自動的に指定したメッセージを送信するツール「snsforce」もご活用ください
まとめ:ライブコマースは、商品だけじゃなく売り方で成果が出せる
ライブコマースで売りやすい商品とそうでない商品はたしかに存在します。
しかし、モノ自体のスペックや価格に加えて、ライブコマースの特徴を理解し、視聴者に喜ばれるライブ配信を企画していくことで、実はどんな商品でも売れる見込みがあるということを今回はご説明しました。
とはいえ、これから初めてライブコマースに取り組む企業や店舗の担当者の皆様にとっては、やはり商品選びで迷ってしまうかもしれません。
- 自社のどの商品を選べばいいのか
- 売りたい商品をどんな切り口で伝えればいいのか
このようなお悩みがあれば、ぜひLIVURUをご活用ください!商品選定から企画、配信まで「売れるライブコマース」をワンストップでサポートします。
また、ライブコマースのプラットフォームとして8割を占めるインスタライブを使って配信するなら、SNSでのライブコマース支援ツールsnsforceを組み入れることをおすすめします。
snsforceは視聴者の反応や購買動機を分析したり、適切なタイミングで購入URLを自動送信したりといった機能でライブコマースの効果を最大限に高めます。
商品やプラットフォームの選び方に迷ったらご相談に乗りますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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